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2025年は創立40周年をむかえる演劇集団キャラメルボックスの記念イベントと2本立てツアー公演を主催した株式会社ナッポスユナイテッド。代表取締役の仲村和生氏は、長年キャラメルボックスのチーフプロデューサーを務め、2011年に起業した同社では様々なジャンルの舞台作品を企画・製作している。その仕事について、仲村氏にお話を伺った。
取材日:2025年10月9日
取材・文:河野桃子
――長年ホスピタリティあふれる舞台公演をされていますが、どういうことを大切にしていますか?
スタンスは昔から変わらず、何よりも信頼関係を大切にしてきました。たとえば、目の見えない方や耳の聞こえない方にも安心して楽しんでいただけるよう、できる限り丁寧な対応を続けてきましたし、クレームのお電話をいただいた際には、納得していただけるまで何時間もお話を伺うこともありました。そうした一人ひとりのお客様との関わりを、常に心がけてきたつもりです。
数年前、劇団が休止した際には、多くのお客様を深く悲しませてしまいました。そのことがずっと胸に残っているので、いまはまず恩返しをしたいという気持ちが強いです。私たちの仕事は、まだ形になっていない“これから生まれるもの”を先に買っていただいています。だからこそ、「仲村がやっているなら大丈夫」と思っていただけるように心掛けています。
――劇団としての公演だけでなく、プロデュース公演も幅広く手掛けていますが、それぞれの違いは?
劇団では、劇団員の意見を最大限尊重しながら作品づくりを進めていますが、プロデュース公演は性質が少し異なります。自分で立ち上げる企画では、ミュージカルの招聘をはじめ、コンテンポラリーダンスやノンバーバル作品の創作、小説・映画・アニメを原作とした舞台化など、興味を惹かれたものには迷わず挑戦してきました。その結果、同時に16本の企画を抱えてしまったこともあるほどです(笑)。普段から観る作品のジャンルも幅広いのですが、常に「ここをこうすれば、新しい表現が生まれるのでは」と考えてしまいます。
特に、映画やアニメなど異業種の方々と一緒に作品をつくるのは、大きな魅力があります。そこで生まれる化学反応がきっかけとなり、演劇を好きになってくれる人が増えたら嬉しいですね。
――劇団公演をはじめ、様々な地域で公演をされていますね。
そうですね。続けて通ううちに、その土地が“ホーム”のように感じられる瞬間があります。神戸、大阪、福岡、札幌、長野、新潟などがそうです。新潟は、りゅーとぴあの柿落としから参加させていただき、気づけばもう27年のお付き合いになります。
――今回、関西での公演が「「日本の演劇」未来プロジェクト」の対象公演でした。初めて本事業に参加されていかがでしたか?
劇団としては、もう30年以上関西で公演をしていますが、今回の取り組みを通して、また新しいつながりが生まれたことがとても嬉しかったです。今後の展望についても意見交換ができ、新しいスタッフの方とも接点ができました。対象団体が一堂に会したキックオフミーティングも刺激的で、各団体の姿勢や取り組みを知る貴重な機会になりました。
――様々な地域で公演をするにあたっては、地域の拠点としてどういうものがあるとよいですか?
一番は“人のつながり”だと思います。現地での宣伝や準備、地元の方の紹介など、私たちだけではまかなえない部分を支えていただけると、本当に心強いです。普段その土地で演劇に携わっている方にフォローしていただけると、プロモーターだけでは整えきれない環境が生まれます。また、私たちの公演を通じて地元団体の活動を紹介するなど、こちらから還元できる形もあると感じています。
そのためにも、地域のお客様と一緒に取り組める企画があると面白いですね。観劇後に興味のある方を集めて質問会や意見交換会を行ったり、地元の方に仕込みや運営を手伝っていただいたりすることで、お互いに新たな発見が生まれるのではないかと期待しています。
――これからの舞台プロデューサーにとって大事なことはなんだと考えますか?
“演劇をつくる力”ではないでしょうか。
かつてのプロデューサーは、力のある演出家や制作者を呼んでくるか、あるいは資金力があれば成り立つ側面がありました。私がプロデューサーになった頃は、お金がなくても舞台はつくれましたし、経験も今ほど求められていませんでした。
しかし現在は、現場に入るためには経験が求められることが増え、さらに俳優のキャスティングや話題作りなど、多様な能力が必要になっています。
とはいえ、そう遠くないうちに状況は大きく変わっていくでしょう。いま、演出家やプロデューサーの世代交代が急速に進んでいます。これからの時代、プロデューサーには、どんな演出家とも協働しながら舞台をより面白くしていくための、「演劇を成立させる力」がいっそう強く求められていくはずです。
また、演劇は利幅が薄く、採算分岐点が8割前後という非常にリスクの高い世界です。これを7割、6割へと下げていくためにも、さまざまなセクションが意識して取り組むことが必要だと思います。新たな観客の開拓、チケット代の高騰、ハラスメント防止、働き方改革など──演劇業界が抱える課題はすべてがこの点につながっていて、一つの改善が大きな影響を与えます。
だからこそ、業界全体で連携しながら未来を築いていく視点が欠かせないと強く感じています。
株式会社ナッポスユナイテッド
代表取締役
仲村和生(なかむら・かずお)
演劇プロデューサー 緊急事態舞台芸術ネットワーク理事
前職が麻薬取締官という異色の経歴。1998年キャラメルボックス・プロデューサーに就任。2011年ナッポス・ユナイテッド設立。
主な作品は、「猫と針」(作:恩田陸 演出:横内謙介)、「ショーシャンクの空に」(脚本:喜安浩平 演出:河原雅彦)、羽田空港主催「羽田劇場」(作:瀨戸山美咲 演出:末満健一)、「斜面」(作・演出:小野寺修二) 、辻村深月シアター「かがみの孤城」、□字ック「剥愛」、「無伴奏ソナタ -The Musical-」、舞台「oasis」、「TheLife of HOKUSAI」など。
「日本の演劇」未来プロジェクト 参加公演
2025年8月1日〜8月3日 大阪府 サンケイホールブリーゼ
